はじめに
こんにちは、BeeX 山本です。
これまでに、Cloud ALM の全体像をざっくり確認した記事と、メトリクスのアラート通知設定を試した記事を書いてきました。
今回はその流れで、CloudALMにおける syslog(SM21)監視を試してみます。
統合および例外の監視とは
Cloud ALM には、運用監視機能として統合および例外の監視 が用意されています。
これは、SAP システムで発生する例外を検知し、運用担当者が迅速に対応できるよう支援する機能です。 ABAP システムに対しては、例えば以下のような例外監視が可能です。
- syslog
- Aborted Job
- Application Log
今回は、syslog(SM21)の監視設定と、発報後の確認方法を中心に解説します。 やることとしては、syslogでエラーが出たらメール通知、当該アラートをCloud ALM上で確認する、この二点です。
※本ブログは、オンプレ環境のS/4HANAとCloud ALMの接続が完了していることを前提としています(接続方法は別記事でまとめ予定です)。
設定手順
通知管理アプリでアラート通知先を登録
こちらは上で紹介した、こちらのブログに同じ手順があるため、今回は割愛します。 設定済みの方は、そちらを利用可能なので飛ばしていただいて大丈夫です。
syslog監視用のイベントを追加
運用タブで「統合および例外の監視」のタイルを開きます。

監視を設定したいシステムの「‥」を押して、「設定編集」をクリック。

「>」ボタンをクリック。
青字になっている名称を押しても同じ画面に行きます。(画面ではS4A.100)

監視タブでは、各種ログの収集が有効であるかどうかを確認できます。
ABAPシステムに対しては、インフラ・基盤寄りの異常検知に用いるログはデフォルトで有効化されている状態でした。
一方で、業務系のログはデフォルトでは無効となっており、必要に応じて有効化する設計となっています。

■ デフォルトで有効(ON)になっている主な監視
- ABAP System Log(SM21)
- ABAP Aborted Job(SM37)
- ABAP Update(SM13)
- ABAP Runtime(ST22)
■ デフォルトで無効(OFF)になっている主な監視
- ABAP Application Log(SLG1)
- ABAP Job Application Log(SLG1)
- ABAP Job Log(SM37)
もし無効化状態のものを有効化したい場合は、対象のログのトグルボタンを「ON」に切り替え、保存してください。
ひとつ前の画面で「>」を押すと、そのログのフィルタ設定画面に遷移します。
収集するログを絞りたいときに利用できそうですね。

少し話がそれましたが、本題に戻ります。
イベントタブに移動します。デフォルト状態では、syslog関連のイベントは用意されていなかったので、追加します。
「追加」をクリック。

イベント名のプルダウンでErroneous ABAP System Logを選択します。
選択すると、表示名、イベント内容説明の項目についても自動で入力されます。
次に、イベントアクションを設定します。今回はアラート登録とEメール送信先を有効にします。全ての設定が完了したら、「保存」をクリック。

Eメール送信先を有効化する場合は、トグルをONにするだけでなく、受信者の追加も必要です。

保存後は、一覧に追加したイベントが表示されていると思います。

確認
メール通知の確認
syslogでエラーが発生した場合は、以下のようなメールが通知されます。
件名が Erroneous ABAP System Log となっているため、syslog由来のアラートであることをすぐに把握できます。
また、メール内にエラーメッセージも記載されているので、メールだけでも十分な情報が得られます。

アラートの管理
画面のように、統合および例外の監視のアラートタブに移動するとアラート一覧が表示されているかと思います。

一覧で任意のアラートをクリックすると、そのアラートの詳細画面に遷移します。
一覧画面では、同じエラーはまとめて一項目で表示されるようになっていますが、
詳細画面では、実際にそのアラートが出た回数、タイムスタンプまで確認できます。

詳細画面でどれか一つアラートをクリックすると、より詳細なアラート画面に遷移できます。
さらに、解決のヒントタブに遷移すると、Cloud ALMがそのsyslogのエラーの解決に役立ちそうなNoteやナレッジを共有してくれます。
エラー調査がスムーズになりそうで良いですよね。

最後にアラートのクローズ方法を紹介します。
アラート詳細画面から、アクション→確認をクリックします。

クローズするときに、コメントが残せます。保存をクリック。

クローズすると、一覧からはClient 100 - no SDM User assigned (Note 2664638)のアラートが消えました。
実運用では、こんな感じでエラーの対応ができたらクローズしていくことになるのではないかと思います。

まとめ
今回は、Cloud ALMでsyslogを監視する方法を紹介しました。
実際に試してみると、比較的少ない手順でsyslog監視を実装できることが分かりました。
特に、syslogのエラーに対して解決のヒントが提示される点は便利で、初動調査の効率化にもつながりそうだと感じました。
Note提案の精度については今後も確認していきたいと思います。
本記事が、Cloud ALM 運用機能の理解の一助になれば幸いです。
参考
SAP Help Portal : Integration&Exception Monitoring