BeeX Tech blog

BeeXではクラウドネイティブアプリ開発、企業の基幹クラウド基盤構築、システム移行、運用保守を行っています。

SAP Business Data Cloudを一から設定してみた(第5回:SAP S/4HANA Cloud Public EditionとSAP Datasphereの連携)

はじめに

こんにちは、BeeXの福地です。本ブログは、2026年第1四半期にリリースされたSAP Business Data Cloud(BDC)のパートナー向けTDDライセンス(テスト、デモ、開発用ライセンス)を購入し、一から設定した内容をシリーズ化してお届けしています。

今回は第5回の内容になります。なお、これ以前のブログについては以下のリンクからご覧ください。

第1回:BDCのプロビジョニング

第2回:BDCのフォーメーション

第3回:SAP Cloud Connector(SCC)の設定

第4回:SAP DP Agentの設定

第5回:SAP S/4HANA Cloud Public EditionとSAP Datasphereの連携(➡今回)

第6回:SAP Datasphereのデータプロバイダプロファイル

第7回:BDCコックピットの設定

第8回:SAP Datasphereのマーケットプレイス

第9回:データプロダクトのインストール

第10回:データプロダクトを活用してみた

S/4HANA CloudとDSPのデータ連携設定について

  1. 以下のSAP Communityブログを参考に設定していきます。
    ・SAP S/4HANA CloudとSAP Datasphereのデータ連携
  2. 上記ブログ内の以下の項目は本ブログでは既に設定済なので割愛しますが、まだ実施していない場合は上記ブログを参考に設定してください。
    ・S/4HANA Cloud側の確認事項
    ・通信ユーザ作成
  3. DP Agentは設定済としますが、まだ設定していない場合は設定してください。
    ・設定方法は本シリーズの前回ブログ(第4回:SAP DP Agentの設定)を参照してください。

通信システム作成

S/4HANA Cloud Public Edition(以下、S/4HANA Cloud)のメニューでアプリファインダーから「通信システム」「新規」を選択します。

システムID、システム名(デフォルトはIDと同じ)を登録し、任意のホスト名を設定し保存します。

S/4HANA Cloudに対してDSPから接続を行うので、インバウンド通信のユーザを追加し、保存します。(今回の場合、CONNECT_TESTというユーザです。)

通信契約作成

S/4HANA Cloudのアプリファインダーから「通信契約」「新規」を選択します。

次の2つの通信シナリオの通信契約を設定します。

SAP_COM_0531:CDIアダプタを使用してS/4でODataサービスとして公開されたCDS viewに接続を許可する通信設定

SAP_COM_0532:ABAPパイプラインを使用してS/4からパブリックCDS viewにアクセスする際に接続を許可する通信設定

まずは、SAP_COM_0531から各項目を設定し保存します。

S/4HANA Cloudのメニューの「通信ユーザの更新」からユーザ情報を確認します。

同様にSAP_COM_0532を登録、「通信ユーザの更新」からユーザ情報を確認します。

SAP_COM_0532についての設定詳細はここでは省略しますが、同様に設定する必要があります。

DSP接続作成

以下の2つの接続タイプのものを作成します。

クラウドデータ統合(CDIの統合) CDI(Cloud Data Integration)は、様々なクラウドデータに接続する方式です。主に S/4HANA Cloud から公開された CDS ビューを抽出する際や、DSP と SAC の間でプランニングデータを相互に連携する際などに使われます。

ABAPパイプラインエンジン(SAP S/4HANA Cloud)  この接続タイプでは、S/4HANA Cloud から公開された CDS ビューへのアクセスや、抽出対象の CDS ビューをリモートテーブルとしてフェデレーション(直接参照)またはレプリケーション(DSP へのコピー)に利用できます。

① CDIの統合

DSPのメニューから「接続」「スペース選択」「新規」「クラウド統合」を選択します。

接続プロパティを設定します。

DSPのHelp:クラウドデータ統合接続を参考にURLを設定します。

最後に接続が有効なのかチェックします。

②ABAPパイプラインエンジン

DSPのメニューから「接続」「スペース選択」「新規」「SAP S/4HANA Cloud」を選択します。

接続プロパティを設定します。

最後に接続が有効なのかチェックします。

S/4HANA Cloudのデータを確認

DSPの「データビルダ」から「新規グラフィックビュー」を選択します。

「ソース」を選択し、前項で作成した接続「S4HC_XAP_ABAP」を選択し、フォルダを展開します。

必要なCDSビューを検索し、ドラッグ&ドロップ、データビューアでデータを確認します。

このようにデータのプレビューが出来ていればS/4HANA CloudとDSPの連携は一通り完了です。(ここではCDI統合の接続によるデータ確認は省略しますが、実際には実施してください。)

参考資料

SAP Help: データ統合のアーキテクチャ概要
SAP Help: CDIの統合
SAP Help: SAP Datasphereを使用したCDSビューの統合

まとめ

今回はS/4HANA CloudとDSPの連携について解説しました。オンプレミスのS/4HANAとDSPの連携も接続が違うだけですので簡単に接続することが可能ですので是非、実施してみてください。このブログがどなたかのお役に立てば幸いです。

次回はDSPのデータプロバイダプロファイルという外部データプロバイダ(ベンダー)がDSP上でデータ製品を公開・管理するための設定情報について解説します。お楽しみに!